柿渋貯蔵のための小屋が坂本善三美術館敷地内に完成しました。
最終回のはずだった第五回目の柿渋座が台風接近の影響により小規模開催となり、続きの作業を秋のZENZOア-トフリマと同時開催、さらに残った作業を終えて無事完成を迎えることが出来ました。
まずは台風接近で開催が危ぶまれた9月29日の柿渋座。当日は若干の雨が降るものの時折晴れ間も見える天気のなか、集まった人で出来るだけやってみようと外壁に張る杉板に柿渋を塗りました。柿渋塗りの経験があるメンバ-がほとんどで手際よく作業がすすみ、午前中で大半の板を塗り終えることが出来ました。午後はみんなで囲んでランチを食べたり、サプライズの誕生会をしたり(美術館スタッフ手作りのケ-キも登場!)、メンバ-同士の交流をゆっくりと楽しみました。
引き続きの作業は、10月28日に行われたZENZOア-トフリマと同時開催としました。いつでも誰でも自由に参加して頂いてみんなで制作するスタイルです。ア-トフリマは美術館の人気イベントで、天気も良く多くの来場者で賑わっていました。ちょこっと見学や、ちょこっと質問、ちょこっとお手伝いが続いて少しづつ小屋の形が見えてきました。小さなことの積み重ねと多くの人の関わりでモノは出来ていて、建築とは「出来事」なんだと感じることが出来ました。この日の作業は、地面を掘って基礎石を埋める、骨組みを組み立てる、外壁板を張る、棟板金を張るという盛りだくさんな内容でしたが、朝から一日中参加して頂いた方もあって無事終えることが出来ました。さらに後日、出入口の扉を作り、ついに柿渋貯蔵庫の完成となりました。この小さな建築つくりに協力して頂いたすべての方に感謝します。
柿渋座の一連の活動の〆として貯蔵庫を作れたことは、今後の活動への繋がりに期待がふくらみますし、この取り組みを知ってもらうきっかけになればと思います。柿渋貯蔵庫は坂本善三美術館本館に向かって右手奥に建っています。来館の際は是非、貯蔵庫に立ち寄り、柿渋の熟成具合を見学して頂ければと思います。












